統率者戦(旧エルダードラゴン・ハイランダー) 公式ルール
最終更新:2010年12月15日
原文:http://mtgcommander.net/rules.php
「統率者戦」はかつて「エルダードラゴン・ハイランダー」という名称で呼ばれていたマジック:ザ・ギャザリングのバリエーションの一つで、カジュアルに競い合うゲームを盛り上げ、入り口を広くしながらも、デッキ構築の腕は必要となるものです。1対1でもプレイはできますが、大抵は多人数ゲームでプレイされます。
ここのページで解説するルールは、ほとんどのグループで一般的に“公式”とされるものです。場所によっては独自のルールを採用しているところもありますが、ここのルールはそれらのプレイヤーが他の場所でプレイするためのコンセンサスとなるように作られているものです。特に、プロツアーやグランプリでの空き時間での対戦ではこのルールが使われます。
デッキ構築ルール
1. プレイヤーは、あらかじめ伝説のクリーチャーを1体、自分の“統率者”として選んでおく必要があります。
* プレイヤーは統率者としてどの伝説のクリーチャーを選んでもかまいませんがが、仲間内の他のプレイヤーに遠慮して欲しいといわれる可能性はあります。ゲーム中、別々なプレイヤーが同じ統率者を選ぶことは可能ですし、他のプレイヤーがそのカードを統率者とせずにデッキに入れることもできます。統率者にはレジェンドルールが適用されます。同名の伝説のクリーチャー(統率者/非統率者にかかわらず)は、状況起因処理で墓地(あるいはコマンド領域)に置かれます。
* 統率者は統率者戦のデッキの構築における主役です。それはデッキ内の他のカードよりも使用が容易ですし、統率者戦のデッキは統率者の強みを利用するのが通常です。しかし、だからといってゲーム中のあらゆる時点でそれが保障されるわけではなく、それゆえに統率者戦のデッキはそれが無くても機能するようにすべきです。
2009年9月10日付で上記のルール変更が行われました。このルールは統率者戦におけるこれまでのルール(オープン戦やリーグ戦)に優先します。このルールはこれまでのオープン戦のルールとも違っている点に注意してください。
2. 統率者デッキを構築する場合、カードのマナ・コストと同様に文章欄のマナ・シンボルも重要になります。デッキ内にどのカードを入れることができるかは、統率者の固有色(Color Identity、近日総合ルールに追加)によって制限されます。
* カードの固有色とは、カード上のすべてのマナ・シンボルの色に、そのカードの文章欄にある特製定義能力により規定される色を加えたものです。
* デッキに入れるカードは、統率者と共通でない固有色を持っていてはいけません。
* タイプが沼、島、平地、森、山である土地(基本土地、ショックランド、デュアルランド、シャドウムーアの基本土地タイプを持つ土地等)は、総合ルール212.6gに従い、対応するマナ・シンボルを有します。したがって、これらは対応する色の統率者のデッキにしか入れられません。
* 混成マナ・シンボルはいずれかの色のマナでプレイできますが、両方の色として数えます。したがって、それを含むカードは、混成マナ・シンボルのすべての色を含む統率者のデッキにしか入れられません。
* 文章欄に書かれている基本土地タイプの単語(“沼”、“森”等)は、色マナ・シンボルを意味していません。統率者によりそれらのカードが制限されることはありません。
* 注釈文に書かれているマナ・シンボルは、固有色に含まれません。
以下は3色デッキにおける入れられる/入れられないカードの例です。
《Phelddagrif》(コストが1青白緑)が統率者の場合、赤マナや黒マナのマナ・シンボルはデッキに入れられません。
* 以下のカードは、《Phelddagrif》デッキにおいて不適正なカードです。
o 《ゴブリンの長槍使い/Goblin Piker》(マナ・コストに赤マナ・シンボルを含んでいる)
o 《深き闇のエルフ/Elves of Deep Shadow》(能力に黒マナ・シンボルを含んでいる)
o 《威圧のタリスマン/Talisman of Dominance》(以下同様の禁止マナ・シンボル)
o 《生+死/Life+Death》(その色の数は三なり)
o 《デイガボルバー/Degavolver》(……全然ダメ)
* 《Phelddagrif》は以下の土地を使えません。
o 《地底の大河/Underground River》(上記同様)
o 《神無き祭殿/Godless Shrine》
o 《Badlands》
o 《狂気盲いの山/Madblind Mountain》等
* 《Phelddagrif》は《ボロスのギルド魔道士/Boros Guildmage》の助けを求められません。
* 《Phelddagrif》は、以下のカードを使うことができます。
o 《エスパーの全景/Esper Panorama》
o 《断片の収斂/Shard Convergence》
3. デッキ内のカードは、そのデッキの色以外の色のマナを生み出せません。統率者の固有色以外の色のマナを生み出す場合、代わりにそれは無色マナを生み出します。
4. 統率者戦のデッキは、統率者を含め100枚ちょうどで作成されます。
5. 基本土地を除き、デッキ内に複数の同名のカードがあってはいけません。
6. 統率者戦はヴィンテージの構築ルールにおいて適正である必要がありますが、以下の2点の例外があります。
* 新セットのカードはプレリリース以降使用可能になります。
* 《Shahrazad》を使うことができます。
ゲームルール
7. 統率者戦のゲーム開始時の手順は以下の通りです。
1. プレイヤーは自分が選んだ統率者を宣言し、そのカードをコマンド領域に移動します。
2. その後、サイドボード選択ルールを採用している場合、サイドボードのカード交換を実行します。
3. 各プレイヤーはカードを7枚引きます。
4. プレイヤーは、修正版「部分パリ式マリガン」でマリガンを実行できます。
部分パリ式マリガンルール
統率者戦は長時間を要し、複数ゲームによるマッチは通常行われないので、特定のカードを発見する確率を不必要に上げないままマナに厳しい手札を緩和するようデザインされた修正版マリガンルールを採用します。これは「ブリタニー」マリガンとしても知られているルールです。
1. ターン順に、プレイヤーは手札の一部または全部のカードを(裏向きに)追放します。
2. 各プレイヤーは自分が追放したカードの枚数より1枚少ないカードをデッキから引きます。
3. 最初のステップで1枚以上のカードを追放したプレイヤーは、この手順を最初から繰り返すことができます。手札は毎回1枚ずつ減ることになります。
4. プレイヤーは追放したカードをデッキに加えてシャッフルします。
このマリガンを採用した場合であっても、デッキ内のマナ源の比率が不適正である場合は、毎回手札が悪かったり、ゲーム進行においてマナが揃わなかったりする点は注目に値します。
8. 統率者であることは特性(総合ルール109.3)ではなく、そのカードの性質です。
したがって、“統率者であること”はコピーされず、継続効果によって上書きされず、カードのコントローラーの変更によって変わることもありません。
例:《影武者/Body Double》で墓地にある統率者をコピーしても統率者にはなりません。また、統率者が《細胞形成/Cytoshape》の影響を受けていたり裏向きになったりしていても、それは統率者です。
9. 統率者がいずれかのプレイヤーに与えた戦闘ダメージを「統率者ダメージ」と呼びます。いずれかの時点で、いずれかのプレイヤーが同一の統率者に21点以上の統率者ダメージを与えられている場合、そのプレイヤーはゲームに敗北します。
* これは追加の状況起因処理です。
* カードの領域が変わっても、それが統率者であることは変わらないので、統率者ダメージはそのカードの領域が変わること(墓地に置かれる、追放される等)によってリセットされません。
* すでに与えられている統率者ダメージが、ライフを得ることによって減らされることはありません(《不死の標/Beacon of Immortality》等)。
* 与えられる統率者ダメージは、ダメージ軽減や移し変え効果によって減らされえます(《濃霧/Fog》等)。
* 統率者ダメージは、特定のプレイヤーと統率者の組み合わせ毎に集計されます。全統率者のダメージの合計ではありません。
* プレイヤーが、自身がオーナーである統率者が他人にコントロールされている場合に、その統率者から21点の戦闘ダメージを受けることで敗北しえます。
10. 統率者がコマンド領域にある間、それをプレイすることができます。これにより統率者をプレイする場合、この方法でこれまでに統率者をプレイした回数1回につき{2}を追加で支払わなければいけません。
* 統率者は通常のクリーチャー呪文を唱えるタイミング制限が適用されます(ただし瞬速を持っていたり、《ヴィダルケンの宇宙儀》等の効果がある場合を除きます)。
11. 統率者がいずれかの領域から墓地か追放領域に置かれる場合、オーナーは代わりにそれをコマンド領域に置くことができます。
* これは置換効果です。そのクリーチャーは墓地に行かず、クリーチャーが墓地に置かれることによる誘発型能力は誘発しません。
* 統率者が手札やライブラリーに置かれることはありえます。これはこのルールにより置換できません。
12. ゲーム開始時のライフは40点です。
13. 統率者はレジェンド・ルールの適用を受けます。他の同名の伝説のパーマネントが戦場に出ている場合、それは墓地に置かれます(その結果としてコマンド領域に行くことができます)。
2009年9月10日付で上記のルール変更が行われました。
標準規定
14. 統率者戦は社交的な関係を目指してデザインされたものです。
このルールは、社会的常識、いわゆる紳士協定の上に成り立っています。プレイヤーによる非紳士的行為(過激な行動をとったり、ただの“むかつく”輩に成り下がったりすること)は、一切許容されません。より良き統率者戦コミュニティのためには、非社交的人物とはプレイしないことが最も手っ取り早い方法です。
しかし、プレイヤーによって、フェアプレイ、あるいは楽しいゲームという物には様々な意見があります。ここでの推奨禁止リストは、プレイヤーがより良き社交的経験を得るためのガイドとして、調整を続けているものです。ローカルルールや“フェアプレイ”規定は、それが地元を盛り上げるためなら常に推奨されています。
統率者戦というゲームを楽しみたいのであれば、以下のようなカードは避けてください。
* 《Ancestral Recall》
* 《天秤/Balance》
* 《生命の律動/Biorhythm》
* 《Black Lotus》
* 《チャネル/Channel》(10/06/20より追加)
* 《合同勝利/Coalition Victory》
* 《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》(10/12/20より追加)
* 《Fastbond》
* 《けちな贈り物/Gifts Ungiven》
* 《Karakas》
* 《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》
* 《Library of Alexandria》
* 《限りある資源/Limited Resources》
* 《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion’s Eye Diamond》
* 《金属細工師/Metalworker》
* 《Mox Emerald》
* 《Mox Jet》
* 《Mox Pearl》
* 《Mox Ruby》
* 《Mox Sapphire》
* 《Mox Emerald》
* 《絵描きの召使い/Painter’s Servant》
* 《一望の鏡/Panoptic Mirror》
* 《変幻の大男/Protean Hulk》
* 《繰り返す悪夢/Recurring Nightmare》
* 《威圧の杖/Staff of Domination》(10/06/20より追加)
* 《星の揺らぎ/Sway of the Stars》
* 《Time Vault》
* 《Time Walk》
* 《修繕/Tinker》
* 《トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy》(10/06/20より追加)
* 《激動/Upheaval》
* 《世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon》
* 《ヨーグモスの取り引き/Yawgmoth’s Bargain》
* 《裂け目掃き/Riftsweeper》(09/09/20よりリストから除外)
* 《丸砥石/Grindstone》(09/12/01よりリストから除外)
さらに、以下のカードは統率者として使用すべきではありません。
* 《陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion》
* 《ラノワールの使者ロフェロス/Rofellos, Llanowar Emissary》(10/06/20より追加)
トーナメント
15. 統率者戦は、まず何よりも社交的なゲームというものを目的としてデザインされたものです。すべての人のためのあらゆる物が詰まっているわけではないのです。
それでもなお、多くの人々が統率者戦で賞品や社交的でない報奨を競うのを望んでいます。このような報奨はコミュニティやグループを作り上げるのには役に立つでしょうが、一方で統率者戦のバランスを維持している社交的協定を蝕んでいくでしょう。このような社交的“トーナメント”を円滑に進めるため、いくつかの選択ルールが用意されています。以下のルールは、このようなゲームの主催者が、退廃的なゲームを排除するのに用いるといいでしょう。
たいはい・てき【退廃的】 (形動)人心が荒れて、道徳や健全さが失われているさま。デカダン。「大辞林 第二版」
早い話、退廃的なゲームとは、統率者戦というゲームが本来もたらすはずの思いがけない状況のバラエティを取り去ってしまうことを言う。
統率者戦における選択ルール
1. デッキ入れ替え枠
あらゆるデッキにありきたりのカードを入れる代わりに、統率者戦プレイヤーが自分のデッキの構成をフレキシブルに変更することを認めるルールです。
* プレイヤーは、99枚のカードと1枚の統率者に加え、10枚のサイドボードカードを用意することができます。
* 統率者が宣言された後に、各プレイヤーは3分以内にデッキのカードを1対1で入れ替えることができます。
* デッキに入らなかったカードは、“願い”によって入手することができます。
根拠:
上級プレイヤーが高いレベルで組んだデッキを相手にする場合、対戦相手には効果的な対抗策が必要になります。しかし、序盤のターンに対抗策カードが確実に手に入るようにすると、統率者戦のデッキ構築空間があっという間に狭まってしまいます。
サイドボードは、プレイヤーが効果的に“最善”の対策を取ることができるようにするものです。これは、紳士協定の存在しない統率者戦環境における、壊れや退廃に対する必要な防衛策として強く考慮されるべきものです。
2. 代替勝利条件
いわゆる“生き残り”勝利条件の代わりに、主催者は追加の、あるいは代わりの勝利条件を使用することを奨励します。賞品は以下のような条件で与えるといいでしょう。
* 1ターンに最大の戦闘ダメージを与えたプレイヤー
* マナ・プールに最も多くのマナを貯めたプレイヤー
* 統率者ダメージによる勝利
* 統率者に最も多くのマナを費やしたプレイヤー
* その他諸々
様々なプレイヤーを盛り上げ、社交的側面が活発化させるためには、面白い目標があるとよいでしょう。
他の条件はこちら(英語)を参照してみてください。
3. 民主的勝利
通常の統率者戦のゲームにより近いトーナメントを望んでいる主催者は、勝利と社交的プレイングのバランスをとったプレイヤーに報奨を与えるべきでしょう。そのための方法の一つは、以下のような物です。
1. ゲーム終了時に、各プレイヤーは最もゲームを盛り上げた自分以外のプレイヤー1人に投票する。
2. プレイヤーは、生き残ったら2ポイント、各得票につき1ポイントを獲得する。
3. ポイントに対して賞品を提供する。
4. 他の選択ルールも追って発表されます。
最終更新:2010年12月15日
原文:http://mtgcommander.net/rules.php
「統率者戦」はかつて「エルダードラゴン・ハイランダー」という名称で呼ばれていたマジック:ザ・ギャザリングのバリエーションの一つで、カジュアルに競い合うゲームを盛り上げ、入り口を広くしながらも、デッキ構築の腕は必要となるものです。1対1でもプレイはできますが、大抵は多人数ゲームでプレイされます。
ここのページで解説するルールは、ほとんどのグループで一般的に“公式”とされるものです。場所によっては独自のルールを採用しているところもありますが、ここのルールはそれらのプレイヤーが他の場所でプレイするためのコンセンサスとなるように作られているものです。特に、プロツアーやグランプリでの空き時間での対戦ではこのルールが使われます。
デッキ構築ルール
1. プレイヤーは、あらかじめ伝説のクリーチャーを1体、自分の“統率者”として選んでおく必要があります。
* プレイヤーは統率者としてどの伝説のクリーチャーを選んでもかまいませんがが、仲間内の他のプレイヤーに遠慮して欲しいといわれる可能性はあります。ゲーム中、別々なプレイヤーが同じ統率者を選ぶことは可能ですし、他のプレイヤーがそのカードを統率者とせずにデッキに入れることもできます。統率者にはレジェンドルールが適用されます。同名の伝説のクリーチャー(統率者/非統率者にかかわらず)は、状況起因処理で墓地(あるいはコマンド領域)に置かれます。
* 統率者は統率者戦のデッキの構築における主役です。それはデッキ内の他のカードよりも使用が容易ですし、統率者戦のデッキは統率者の強みを利用するのが通常です。しかし、だからといってゲーム中のあらゆる時点でそれが保障されるわけではなく、それゆえに統率者戦のデッキはそれが無くても機能するようにすべきです。
2009年9月10日付で上記のルール変更が行われました。このルールは統率者戦におけるこれまでのルール(オープン戦やリーグ戦)に優先します。このルールはこれまでのオープン戦のルールとも違っている点に注意してください。
2. 統率者デッキを構築する場合、カードのマナ・コストと同様に文章欄のマナ・シンボルも重要になります。デッキ内にどのカードを入れることができるかは、統率者の固有色(Color Identity、近日総合ルールに追加)によって制限されます。
* カードの固有色とは、カード上のすべてのマナ・シンボルの色に、そのカードの文章欄にある特製定義能力により規定される色を加えたものです。
* デッキに入れるカードは、統率者と共通でない固有色を持っていてはいけません。
* タイプが沼、島、平地、森、山である土地(基本土地、ショックランド、デュアルランド、シャドウムーアの基本土地タイプを持つ土地等)は、総合ルール212.6gに従い、対応するマナ・シンボルを有します。したがって、これらは対応する色の統率者のデッキにしか入れられません。
* 混成マナ・シンボルはいずれかの色のマナでプレイできますが、両方の色として数えます。したがって、それを含むカードは、混成マナ・シンボルのすべての色を含む統率者のデッキにしか入れられません。
* 文章欄に書かれている基本土地タイプの単語(“沼”、“森”等)は、色マナ・シンボルを意味していません。統率者によりそれらのカードが制限されることはありません。
* 注釈文に書かれているマナ・シンボルは、固有色に含まれません。
以下は3色デッキにおける入れられる/入れられないカードの例です。
《Phelddagrif》(コストが1青白緑)が統率者の場合、赤マナや黒マナのマナ・シンボルはデッキに入れられません。
* 以下のカードは、《Phelddagrif》デッキにおいて不適正なカードです。
o 《ゴブリンの長槍使い/Goblin Piker》(マナ・コストに赤マナ・シンボルを含んでいる)
o 《深き闇のエルフ/Elves of Deep Shadow》(能力に黒マナ・シンボルを含んでいる)
o 《威圧のタリスマン/Talisman of Dominance》(以下同様の禁止マナ・シンボル)
o 《生+死/Life+Death》(その色の数は三なり)
o 《デイガボルバー/Degavolver》(……全然ダメ)
* 《Phelddagrif》は以下の土地を使えません。
o 《地底の大河/Underground River》(上記同様)
o 《神無き祭殿/Godless Shrine》
o 《Badlands》
o 《狂気盲いの山/Madblind Mountain》等
* 《Phelddagrif》は《ボロスのギルド魔道士/Boros Guildmage》の助けを求められません。
* 《Phelddagrif》は、以下のカードを使うことができます。
o 《エスパーの全景/Esper Panorama》
o 《断片の収斂/Shard Convergence》
3. デッキ内のカードは、そのデッキの色以外の色のマナを生み出せません。統率者の固有色以外の色のマナを生み出す場合、代わりにそれは無色マナを生み出します。
4. 統率者戦のデッキは、統率者を含め100枚ちょうどで作成されます。
5. 基本土地を除き、デッキ内に複数の同名のカードがあってはいけません。
6. 統率者戦はヴィンテージの構築ルールにおいて適正である必要がありますが、以下の2点の例外があります。
* 新セットのカードはプレリリース以降使用可能になります。
* 《Shahrazad》を使うことができます。
ゲームルール
7. 統率者戦のゲーム開始時の手順は以下の通りです。
1. プレイヤーは自分が選んだ統率者を宣言し、そのカードをコマンド領域に移動します。
2. その後、サイドボード選択ルールを採用している場合、サイドボードのカード交換を実行します。
3. 各プレイヤーはカードを7枚引きます。
4. プレイヤーは、修正版「部分パリ式マリガン」でマリガンを実行できます。
部分パリ式マリガンルール
統率者戦は長時間を要し、複数ゲームによるマッチは通常行われないので、特定のカードを発見する確率を不必要に上げないままマナに厳しい手札を緩和するようデザインされた修正版マリガンルールを採用します。これは「ブリタニー」マリガンとしても知られているルールです。
1. ターン順に、プレイヤーは手札の一部または全部のカードを(裏向きに)追放します。
2. 各プレイヤーは自分が追放したカードの枚数より1枚少ないカードをデッキから引きます。
3. 最初のステップで1枚以上のカードを追放したプレイヤーは、この手順を最初から繰り返すことができます。手札は毎回1枚ずつ減ることになります。
4. プレイヤーは追放したカードをデッキに加えてシャッフルします。
このマリガンを採用した場合であっても、デッキ内のマナ源の比率が不適正である場合は、毎回手札が悪かったり、ゲーム進行においてマナが揃わなかったりする点は注目に値します。
8. 統率者であることは特性(総合ルール109.3)ではなく、そのカードの性質です。
したがって、“統率者であること”はコピーされず、継続効果によって上書きされず、カードのコントローラーの変更によって変わることもありません。
例:《影武者/Body Double》で墓地にある統率者をコピーしても統率者にはなりません。また、統率者が《細胞形成/Cytoshape》の影響を受けていたり裏向きになったりしていても、それは統率者です。
9. 統率者がいずれかのプレイヤーに与えた戦闘ダメージを「統率者ダメージ」と呼びます。いずれかの時点で、いずれかのプレイヤーが同一の統率者に21点以上の統率者ダメージを与えられている場合、そのプレイヤーはゲームに敗北します。
* これは追加の状況起因処理です。
* カードの領域が変わっても、それが統率者であることは変わらないので、統率者ダメージはそのカードの領域が変わること(墓地に置かれる、追放される等)によってリセットされません。
* すでに与えられている統率者ダメージが、ライフを得ることによって減らされることはありません(《不死の標/Beacon of Immortality》等)。
* 与えられる統率者ダメージは、ダメージ軽減や移し変え効果によって減らされえます(《濃霧/Fog》等)。
* 統率者ダメージは、特定のプレイヤーと統率者の組み合わせ毎に集計されます。全統率者のダメージの合計ではありません。
* プレイヤーが、自身がオーナーである統率者が他人にコントロールされている場合に、その統率者から21点の戦闘ダメージを受けることで敗北しえます。
10. 統率者がコマンド領域にある間、それをプレイすることができます。これにより統率者をプレイする場合、この方法でこれまでに統率者をプレイした回数1回につき{2}を追加で支払わなければいけません。
* 統率者は通常のクリーチャー呪文を唱えるタイミング制限が適用されます(ただし瞬速を持っていたり、《ヴィダルケンの宇宙儀》等の効果がある場合を除きます)。
11. 統率者がいずれかの領域から墓地か追放領域に置かれる場合、オーナーは代わりにそれをコマンド領域に置くことができます。
* これは置換効果です。そのクリーチャーは墓地に行かず、クリーチャーが墓地に置かれることによる誘発型能力は誘発しません。
* 統率者が手札やライブラリーに置かれることはありえます。これはこのルールにより置換できません。
12. ゲーム開始時のライフは40点です。
13. 統率者はレジェンド・ルールの適用を受けます。他の同名の伝説のパーマネントが戦場に出ている場合、それは墓地に置かれます(その結果としてコマンド領域に行くことができます)。
2009年9月10日付で上記のルール変更が行われました。
標準規定
14. 統率者戦は社交的な関係を目指してデザインされたものです。
このルールは、社会的常識、いわゆる紳士協定の上に成り立っています。プレイヤーによる非紳士的行為(過激な行動をとったり、ただの“むかつく”輩に成り下がったりすること)は、一切許容されません。より良き統率者戦コミュニティのためには、非社交的人物とはプレイしないことが最も手っ取り早い方法です。
しかし、プレイヤーによって、フェアプレイ、あるいは楽しいゲームという物には様々な意見があります。ここでの推奨禁止リストは、プレイヤーがより良き社交的経験を得るためのガイドとして、調整を続けているものです。ローカルルールや“フェアプレイ”規定は、それが地元を盛り上げるためなら常に推奨されています。
統率者戦というゲームを楽しみたいのであれば、以下のようなカードは避けてください。
* 《Ancestral Recall》
* 《天秤/Balance》
* 《生命の律動/Biorhythm》
* 《Black Lotus》
* 《チャネル/Channel》(10/06/20より追加)
* 《合同勝利/Coalition Victory》
* 《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》(10/12/20より追加)
* 《Fastbond》
* 《けちな贈り物/Gifts Ungiven》
* 《Karakas》
* 《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》
* 《Library of Alexandria》
* 《限りある資源/Limited Resources》
* 《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion’s Eye Diamond》
* 《金属細工師/Metalworker》
* 《Mox Emerald》
* 《Mox Jet》
* 《Mox Pearl》
* 《Mox Ruby》
* 《Mox Sapphire》
* 《Mox Emerald》
* 《絵描きの召使い/Painter’s Servant》
* 《一望の鏡/Panoptic Mirror》
* 《変幻の大男/Protean Hulk》
* 《繰り返す悪夢/Recurring Nightmare》
* 《威圧の杖/Staff of Domination》(10/06/20より追加)
* 《星の揺らぎ/Sway of the Stars》
* 《Time Vault》
* 《Time Walk》
* 《修繕/Tinker》
* 《トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy》(10/06/20より追加)
* 《激動/Upheaval》
* 《世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon》
* 《ヨーグモスの取り引き/Yawgmoth’s Bargain》
* 《裂け目掃き/Riftsweeper》(09/09/20よりリストから除外)
* 《丸砥石/Grindstone》(09/12/01よりリストから除外)
さらに、以下のカードは統率者として使用すべきではありません。
* 《陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion》
* 《ラノワールの使者ロフェロス/Rofellos, Llanowar Emissary》(10/06/20より追加)
トーナメント
15. 統率者戦は、まず何よりも社交的なゲームというものを目的としてデザインされたものです。すべての人のためのあらゆる物が詰まっているわけではないのです。
それでもなお、多くの人々が統率者戦で賞品や社交的でない報奨を競うのを望んでいます。このような報奨はコミュニティやグループを作り上げるのには役に立つでしょうが、一方で統率者戦のバランスを維持している社交的協定を蝕んでいくでしょう。このような社交的“トーナメント”を円滑に進めるため、いくつかの選択ルールが用意されています。以下のルールは、このようなゲームの主催者が、退廃的なゲームを排除するのに用いるといいでしょう。
たいはい・てき【退廃的】 (形動)人心が荒れて、道徳や健全さが失われているさま。デカダン。「大辞林 第二版」
早い話、退廃的なゲームとは、統率者戦というゲームが本来もたらすはずの思いがけない状況のバラエティを取り去ってしまうことを言う。
統率者戦における選択ルール
1. デッキ入れ替え枠
あらゆるデッキにありきたりのカードを入れる代わりに、統率者戦プレイヤーが自分のデッキの構成をフレキシブルに変更することを認めるルールです。
* プレイヤーは、99枚のカードと1枚の統率者に加え、10枚のサイドボードカードを用意することができます。
* 統率者が宣言された後に、各プレイヤーは3分以内にデッキのカードを1対1で入れ替えることができます。
* デッキに入らなかったカードは、“願い”によって入手することができます。
根拠:
上級プレイヤーが高いレベルで組んだデッキを相手にする場合、対戦相手には効果的な対抗策が必要になります。しかし、序盤のターンに対抗策カードが確実に手に入るようにすると、統率者戦のデッキ構築空間があっという間に狭まってしまいます。
サイドボードは、プレイヤーが効果的に“最善”の対策を取ることができるようにするものです。これは、紳士協定の存在しない統率者戦環境における、壊れや退廃に対する必要な防衛策として強く考慮されるべきものです。
2. 代替勝利条件
いわゆる“生き残り”勝利条件の代わりに、主催者は追加の、あるいは代わりの勝利条件を使用することを奨励します。賞品は以下のような条件で与えるといいでしょう。
* 1ターンに最大の戦闘ダメージを与えたプレイヤー
* マナ・プールに最も多くのマナを貯めたプレイヤー
* 統率者ダメージによる勝利
* 統率者に最も多くのマナを費やしたプレイヤー
* その他諸々
様々なプレイヤーを盛り上げ、社交的側面が活発化させるためには、面白い目標があるとよいでしょう。
他の条件はこちら(英語)を参照してみてください。
3. 民主的勝利
通常の統率者戦のゲームにより近いトーナメントを望んでいる主催者は、勝利と社交的プレイングのバランスをとったプレイヤーに報奨を与えるべきでしょう。そのための方法の一つは、以下のような物です。
1. ゲーム終了時に、各プレイヤーは最もゲームを盛り上げた自分以外のプレイヤー1人に投票する。
2. プレイヤーは、生き残ったら2ポイント、各得票につき1ポイントを獲得する。
3. ポイントに対して賞品を提供する。
4. 他の選択ルールも追って発表されます。
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